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写真撮るのが好き。やっぱり青空の下でシャッターを押すと気持ちいい。そんな写真好きの旅日記&フォトエッセーです。見たまま感じたままを絵にしたい。
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1199atx828.jpg私が子供の頃、家の周りは田んぼや湿地帯が続き、夜になるとあちらこちらでウシガエルが、ぅもー、ぅもーと鳴いていた。

もっとも昔の釣りの記憶は、私が4,5歳位で、8歳上の叔母の手に引かれて直ぐ傍の沼地に鮒釣りに行った事で、断片的な記憶であるため、釣れたかどうかも覚えていない。

初釣り体験の数年後には、ザリガニ釣りに夢中だった。
2m程度の裁縫用の木綿糸を人差し指に巻き付けて、ポイントとなる水辺に行き、適当にピョンピョン飛んでいるカエルを捕まえて、両足をバキッと裂いてやると意外とあっさり全身の皮をツルンと剥くことが出来た。
丸裸にしたカエルの足に裁縫用の糸を結び、水辺の中にいるザリガニの前に放り投げて、ザリガニがカエルを抱え込むのを観察しつづける。

当時のザリガニはアメリカザリガニばかりで、ごく稀にニホンザリガニに出くわしたが、これは色も地味で人気が無かった。
今でこそ、熱帯魚の餌や、ホームセンターで夏のペットとしてアメリカザリガニは売っているが、当時のアメリカザリガニは、とんでもなくデカイ奴がいた。
胴体だけで20cm近く、ハサミを入れれば30cm近くなる奴がいて、そんなのを釣り上げれば、仲間の間ではヒーローになれた。
そう言う大物は、用心深い性格で、だからこそ人にも釣られず、外敵にも捕食されず、そこまで成長したわけで、餌を発見してから食いつくまでに、物凄く時間が掛かったし、捕食したからといって、引っ張り上げようとすると、意外とアッサリと餌を話したりするので、手ごわい相手だった。

それらの捕食行動を釣りたいがために観察するわけだが、感覚的にはUFOキャッチャーで目の前の欲しい賞品を狙う感覚に似ていた気がする。


高校生の頃に子供の頃夢中になったザリガニ釣りの話題で盛り上がり、イベントとしてザリガニ釣りでもしようかと学校の周りのザリガニの居場所や餌になるカエルを探したのだが、全く居なくなっているのには驚き、寂しさを感じたものだ。

子供が一緒に遊べるようになってからは、丁度良いザリガニの生息地を見つけて、子供と一緒にザリガニ釣りをして遊んだが、いまや、そんな遊びを子供と共有できたことを幸運に思えるほど、ザリガニも見なくなった。

小学生の低学年で一番興奮したのは雷魚である。
カミナリの魚。名前からして、なにかこう、強そうで、体の横に入った模様なども、婚姻色の出たオイカワとは別の派手さを感じ、子供のゲットできる獲物としては最上級であった。

雷魚は、元々、食用に大陸から輸入された魚で、カルムチーとかタイワンドジョウなどと呼ばれているが、ドジョウなどという可愛いサイズではなく、1mを優に越える巨大魚といってよいモンスターフィッシュである。

最近は雷魚は、ルアー釣りの獲物の一つとして上げられ、有名な釣りスポットなどで釣り上げた魚拓などがショップでも飾られ『ビッグヘッド』などと称号のついた大物は、捕獲写真を見るだけでも興奮するが、それでもせいぜい90cm程度のものばかりだ。

私が子供の頃の雷魚は、1mを越える大物がアチラコチラに棲息していた。

前述の田んぼや湿地帯は、私が小学生に上がる頃には次々と埋め立てられてしまい、新しく建った一戸建ての住宅の合間合間にポツリポツリと埋め立て残された形で沼地というか池ができていた。

私の家の隣には50m四方の沼地があり、その沼の周りはススキや葦で覆われていた。
靴を脱いで、沼地の中に入っていくと、足首あたりまでズッポリと粘土状の泥に埋まり、歩くたびに泥の中からメタンガスや硫化水素が発生して特有のドブ臭さが漂い、交互に足を抜き差ししながら池の深みに進んでいく。

暫くすると沼地の外側からは判りにくい葦原に隠れた湿地エリアがあり、太ももあたりまで水に浸かる深さに、1m程度の雷魚たちが身を潜めていた。
1匹2匹というより、1本2本といった方が良いように、丸太がポカンと浮いている感じで浮いていた。

今でこそ、魚採りなどといえば、服装からシューズ、網などの道具など、至れり尽せりであるが、私が子供の頃にはそんな道具や装備など有るはずも無く、また、そんな道具の必要性など頓着しなかったので、田んぼや畑の畦に落ちている分厚いビニール袋の農協の肥料袋が重宝な道具であった。

ちなみに、当時の遊びは現地調達というか、あるものを利用するということが基本であり、こジャレた道具や、本格的な道具を持ってきたりする奴は『軟弱者』『エエかっこしぃ』などと忌み嫌われたりしていた。
まあ、今思えば、そう言う道具を持っていない子供なりの僻みなどもあったのかもしれないのだが、不文律のルールとしては厳然と存在していた。

私は、その農協の袋でメーター級の雷魚をしとめた。

しとめたといっても、意外と、大物雷魚はのんびりしているというか、袋を全身に被るまで安心しきっているため、アッサリと捕獲することが出来るのだ。
もちろん、捕まえたあとは大暴れで、農協の袋から半分くらい雷魚がはみ出した状態で、陸地に放り投げるという漁法である。
さすがにメーター級の雷魚は、顔も口もでかく、噛み付かれたらとっても痛そうなので、農協の袋は顔が隠れればよいって感じで使っていた。

実際。
小学校低学年の頃の移動距離など知れていて、図鑑などで鯉が大きく育ち1メートルを越えるというのは知っていても、実際に1.5m近くの鯉にお目にかかるのは、さらに数年後の出来事であったし、魚類で、そんなに大きなものに出くわすことはなく、私のとっての巨大魚といえば、この雷魚が最初であり、強烈な印象を喰らった魚である。

せっかく捕獲した雷魚。
私の家の庭には長さ10m近くの池があり、祖父が錦鯉を飼育していたが、そんな池に雷魚を入れさせてもらえるわけも無く、とはいえ、せっかく沼地から捕まえた雷魚を再び沼へ返すほど往生際が良い訳でもなかった私は、とりあえず家の敷地内にトラックが通って出来た轍のような水溜りに雷魚を放した。
私の家は自営であり、田舎とはいえ当時は道路も拡張する前で1000坪近くの土地が有ったので、雷魚を水溜りに放したところで、大人たちは誰も迷惑がらず、関心すら示さなかった。

水溜りに入れた雷魚を私は毎日眺めていた。
ちょうど梅雨頃だったせいか、水溜りの水嵩はなかなか減らなかった。
1mを越えた雷魚は、自分の体とほぼ同じ直径の水溜りの中で、身動きもせず、ジッとしていた。

それでも徐々に、水溜りの水は蒸発していき、やがて水溜りは泥状になっていった。
そんな中、巨大雷魚は身じろぎもせずに、それでも生き続けていた。
私も気がつけば、バケツに水を汲んで水溜りに水を足していた。

やがて、雷魚の入った水溜りは梅雨明けと共に完全に干からび、ミイラのようにカラカラになっていった。

子供だった私は、そんな狭い水溜りで魚が飼えないだとか、水温だの水量だの溶存酸素だのね魚を飼育するために必要な知識は全く持ち合わせておらず、自分のやっていることが動物虐待である自覚も無く、雷魚を飼っている気分になっていたのが本当のところであり、当時は罪悪感のかけらも無かったのだが、それなら数10年を経て、いっぱしのアクアリスト気取りのwebsiteを運営している現在、時々、この当時の雷魚との出会いを思い出すと、自分を恥ずかしく思うし、また戒めに思ったりもする。

ちなみに。
文中に出てきたウシガエル、アメリカザリガニ、雷魚は全て食用に外国から連れてこられた『外来生物』であり、この外来生物により生態系が破壊される問題など、今から数10年前までは、大人たちも何も考えていなかったようだし、子供だった私は、上に挙げた生き物の数たるや、物凄い数で普通に見かけたものだったので、外国から来た生き物であると知っていたが、その意味までは理解できていなかった。

1198atx828.jpgそんな私が、熱帯魚のwebsiteを運営していく中で、仲間達と熱帯魚を捨てたりするのを防止するための活動のサイト『密放流について考える会』を立ち上げたのも、こうした原体験が影響しているのは言うまでもないことだ。

ちなみに、画像は昨年の10月に関西の某池で撮影した、アリゲーター・ガーパイクと言う魚です。
撮影時の実長で約1m。最大で3m近くになるといわれる北米産の熱帯魚ですが、熱帯魚店では1500~3000円で10cmにも満たない、ボールペンの太さのような幼魚が売られていて、あっという間に大きくなるために飼い切れなくなった人が密放流しているため、全国各地で発見・捕獲されています。
当然、捨てられたその水系では生態系の頂点に立つため、在来の日本固有の生物を食べ尽くしますし、2mも越えてくれば、人が襲われたり、捕獲時に大怪我をする可能性もあります。
日本の水温でも越冬できるため、国内で繁殖していくと、ブラックバスなどのような問題もないとはいえない厄介な魚ですが、彼らには何の罪もないのです。

こんな巨大魚をきちんと飼える人だけが飼育してくれたらよいのですが、私の水溜りで雷魚を飼うような感覚で飼育されているケースが多く、この魚達の行く末を心配しています。

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カメラで撮影した各地の旅写真などを貼りながら、エッセイや日々の日記などを書いていこうと思っています。BLOGタイトルの青空の下での画像が多いですが、それにこだわらず画像は貼っていきます。(2008,2,16更新)
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